<休診日> 水曜午後・日祝日
①食生活の改善
日本人の食生活は海外と比較して塩分摂取量が多いです。昔は1日あたり12g程度の塩分を摂取していましたが、現在でも10g程度を摂取していると言われています。高血圧症の方では、1日あたり6g以下の塩分摂取が推奨されています。
②薬物療法 (降圧薬の処方)
Ca拮抗薬 | 血管平滑筋を弛緩(血管拡張作用) |
ARB | アンギオテンシン(昇圧系)を抑制 |
ACE阻害薬 | アンギオテンシン(昇圧系)を抑制 ブラジキニン(降圧系)の作用増強 |
サイアザイド系利尿薬 | 水分やナトリウムを尿中へ排泄する |
β遮断薬 | 心拍出量を抑える 血管の収縮を弱める |
※高血圧治療ガイドライン2019より改変
これらのお薬を症状に応じて組み合わせて治療を行います。高血圧症は合併症を引き起こしますので、血圧が高いと指摘された方は一度医療機関へ受診下さい。
糖尿病は下記の4種類に分類されます。
1型糖尿病 | 膵臓のβ細胞に障害があり、インスリンを必要量分泌できないことで発症します。 |
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2型糖尿病 (生活習慣病) | インスリンの分泌量以上の糖分を摂取したり、インスリンの働きが弱くなることで発症します。 |
その他の原因 | ステロイド薬などのお薬や、糖尿病以外の病気が原因で発症します。 |
妊娠糖尿病 | 妊娠することで生じる糖尿病。胎盤から分泌されるホルモンが原因となりインスリンの働きが弱くなり発症します。 |
糖尿病(高血糖)でみられる症状としては
などがありますが、症状がなく経過することも多いため注意が必要です。高血糖の状態が慢性的に続くと、血管に障害が生じて3大合併症へと繋がってしまいます。
その他では、血糖値が高い状態が続くことで動脈硬化を引き起こしますので、心筋梗塞や脳卒中に繋がることもあります。また、感染症にかかりやすくなったり、切り傷が治りにくくなるなどの問題も生じます。
1型糖尿病 | インスリン皮下注射(毎日) |
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2型糖尿病 | 食事/運動療法 内服治療 (経口血糖降下薬) ・GLP-1作動薬皮下注射(週1回) ・インスリン皮下注射(毎日) |
経口血糖降下薬は以下のような種類があります。
ビグアナイド系 | 肝臓からの糖の分泌を抑制 |
チアゾリジン系 | インスリン感受性の改善 |
スルホニル尿素薬 | 膵臓でのインスリン分泌を促進 |
GLP1 | より速やかなインスリン分泌の促進 食後高血糖の改善 |
DPP4阻害薬 | インスリン分泌促進 グルカゴン(血糖を上げるホルモン)分泌抑制 |
αグルコシダーゼ阻害薬 | 腸管での糖の吸収を抑制 |
SGLT2阻害薬 | 尿中へ糖を排泄 |
※糖尿病治療ガイド2018-2019改変
糖尿病は様々な疾患・症状を引き起こしますので、血糖値が高いと指摘された事がある方は一度医療機関へ受診下さい。
脂質異常症の発症原因としては下記のような項目があげられます。
①生活習慣の改善
禁煙、食事習慣の改善法、運動習慣の改善を行い標準体重を目指すことが大切です。食事ではお肉などの飽和脂肪酸が豊富に含まれている食べ物は極力控えて、魚などの不飽和脂肪酸が豊富に含まれている食べ物を多めに摂取するようにしてください。
②薬物療法
主に以下のような薬で治療を行います。
HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン) | 肝臓でのコレステロール合成を抑制 |
小腸コレステロールトランスポーター阻害薬(エゼミチブ) | 胆汁酸の再吸収を抑制しコレステロールを低下 |
陰イオン交換樹脂(レジン) | コレステロールを便中に排泄 |
プロブコール | 胆汁中へLDLコレステロールを排泄 |
フィブラート系 | 肝臓での中性脂肪の合成を抑制 |
多価不飽和脂肪酸 | 中性脂肪値の低下、血液をサラサラにする |
ニコチン酸系 | 肝臓での中性脂肪の合成を抑制 |
※2017年動脈硬化予防ガイドライン改変
高尿酸血症の原因として下記の項目があげられます。
①生活習慣の改善
②薬物療法
高尿酸血症の薬物療法を考慮 | 痛風発作の既往 |
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尿酸値 > 8.0mg/dL + 肥満、高血圧症、脂質異常症、虚血性疾患、糖尿病など | |
尿酸値 > 9.0mg/dL | |
治療目標値 | 尿酸値 < 6.0mg/dL |
※高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン改変
高尿酸血症の治療薬
尿酸を尿中へ排泄 | プロベネシド ベンズブロマロン |
尿酸の生成を抑制 | アロプリノール フェブキソスタット |
※高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン改変
痛風発作の治療薬
発作の前兆期 | コルヒチン |
発作の極期 | NSAIDs(痛み止め) ステロイド |
※高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン改変
文責:白土睦人
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